古都・鎌倉が、「住みたい街」として再び人気を集めている。以前から、中・高年齢者を中心に、
「リタイア後にゆったりとした町並みの中で過ごしたい」というニーズはあった。
だが、それも、今や昔。最近は鎌倉駅周辺を中心に、高齢者が減り、一方で洗練された
ライフスタイルを求めて、若者の移住が増えているのだ。
背景には、住宅開発の変化だけでなく、古都ならではの数々の“仕掛け”がある。
2009年に就任した松尾崇市長は、街の活性化を図りながら、歴史的な遺産や景観を守る数々の施策を打ってきた。
なぜ、人気が再燃したのか。そして、街としての「ブランド」を今後どのように展開していくのか。
松尾市長に聞いた。
(略)
実はこれまで、鎌倉市役所はドラマなどのご協力をいっさい断っていました。
「ひとつの民間企業に肩入れするには理由が必要ではないか」、というような反対意見が
職員からたくさん出ることに配慮していたのです。ドラマの内容などを吟味して、それが鎌倉の
価値を高めるようなものならば協力すればよいものを、民間企業との付き合い方が
わからないというか、リスクをとらない体質があったのだと思います。
ただ、私は市長に就任してから、「ぜったいに協力しよう」と言って進めてきました。
今から3~4年前、就任してすぐの頃、玩具メーカーが提供する「セイクリッドセブン」という
アニメ番組の企画が持ちこまれたことがあります。
そのときに、担当職員は「嫌だ、嫌だ」と言いながら進めていましたが、実際に放送が始まると、
深夜枠で視聴率があまりよくなかったにもかかわらず、一部のマニアが見ていて、かつ、
そのアニメに由比ヶ浜にある商店街のお店がいくつか出てきて、そこに「聖地巡礼」と称して
ファンの人たちがドっと押し寄せてきたのです。もちろん、商店街の人たちも大喜び。
この現象は新聞でも取り上げられ、話題になりました。「こういうPRの仕方もあるんだ」、
ということを職員たちもついに理解したようです。
http://toyokeizai.net/articles/-/29445?page=2
2014年2月3日月曜日
【コピー】古都・鎌倉 増える若者の移住 市職員の意識変わるきっかけはアニメ 「セイクリッドセブン」だった
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